日航太郎の飛行機搭乗日記

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日本の研究環境

今年は日本人(あるいは元日本人)のノーベル賞受賞者が4人も出た。
でも生粋の日本人研究者はその半分の2人である。
いろいろ考えさせられるのであるが、僕が経験して感じた日本とアメリカの研究環境の差は

(1) 研究予算の規模が違う
(2) 分業制がしっかりしている
(3) 学閥が無い
(4) 主たる研究者(テクニシャンを除く)が結果を出せば、その研究者の業績になるようになっている


今思いつくだけでもこんなにある。

僕の今現在の立場である民間企業を除けば、大学や研究所の研究予算は国(つまりは税金)から獲得するか、企業や基金から獲得するしかない。
国の場合、いろんな予算があるが、代表的なものは文部科学省の科学研究費(いわゆる科研費)。
誰でも貰える訳ではなく、研究テーマやその方法を審査の上、支給される。

日本の科研費は使われ方が本当にいい加減で、実際に支給された研究に、適正に(その研究に全額)使われる場合はほとんどなく、例えば若手研究者が獲得した科研費は上司の研究に流用されることがしばしばあるし、買っていない実験用品などのカラ領収証で目的外に使われることもある。
上下関係が原因で、獲得した研究費をまともに自分の研究に使えないのだ。

このあたり、僕は科研費を支給された場合は全例公認会計士が研究費の使われ方に関してチェックを入れるべきだと思っている。


あと、若手研究者の業績をまさに横取りするような教授が本当に沢山いる。
最近は徐々に変わりつつあるが、教授は基本的に一度教授になれば定年までそのポストは安泰だ。
教授になっても活発に研究をやる教授もいれば、とたんにやる気を無くして、若手研究者の業績を横取りするような教授もいる。

今、片手間にとある海外の専門誌の査読(投稿された論文を実際にその雑誌に載せるかどうかを審査する)をやっている。
論文には実際にその論文を書いた研究者の名前の他、複数人の名前が載る。
例えば

「マイルを獲得する最善の方法に関する考察」

と題する論文があったと仮定する。

実際の論文には

マイルを獲得する最善の方法に関する考察
日航太郎、全空次郎、全日三郎、遅延五郎、欠航七郎
日航大学日航学部日航学科


という感じで題名が出る。

名前の順番は非常に大切で、最初に名前が出ている日航太郎はFirst Authorと言って実際に論文を書いた人間だ。
たいてい、最後に名前が出る人(この場合は欠航七郎)はその組織のボスということになる。

論文に関して、その内容に関して責を負う人(要は文責)をCorresponding Authorと言う。
このCorresponding Authorというのは非常に大切で、海外ではある論文に関して、その論文のCorresponding Authorがその研究者を評価する指標になる。

海外ではFirst Author = Corresponding Authorがほとんどだが、日本では異なる人間であることがしばしば存在する。

本来、実際に論文を書いた人間がその論文に関して責を負うべきで、その論文が評価されれば当然の帰結として、それを書いた研究者(First Author)が評価されるべきなのである。

それが日本ではCorresponding Authorがその組織のボスになってしまうことが多い。
つまりは、ボスはFirst Authorの努力・業績を奪っていることになる。
どうも外国人研究者から見ると、これ(First Author=Corresponding Authorでは無いこと)が不思議でならないそうだ。

僕は以前、大学でバリバリの研究者だった時期があるが、研究費は上司に持って行かれるわ、自分の書いた論文(これがまたIFの高い雑誌だったりする)のCorresponding Authorに自分がなれなかったりと、理不尽な事が非常に多く、結局大学を辞めた。

よく新聞で

○ ○大学の○○教授が世界で初めて○○を発見

という記事があるが、この場合、本当に○○教授が発見したのか疑ってみた方が良い。
原著論文を見るとFirst AuthorとCorresponding Authorが違っていることが結構あるのだ。

こういうのが嫌で、アメリカに渡ったまま帰国しない日本人研究者や、有名雑誌に沢山論文が載っているのに助教(昔でいう助手)のままでいる大学研究者を僕は沢山知っている。



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  1. 2008/10/12(日) 10:16:56|
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  1. 2008/10/12(日) 13:06:24 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

アホな国会議員に聞かせたい話ですね。

今回のノーベル賞の件で、国籍法改正が必要とか言っているアホ議員がいましたが、問題の本質はまさに太郎さんが指摘されているところなんですよね。あの連中に小一時間説教してやってください。爆
  1. 2008/10/12(日) 21:09:06 |
  2. URL |
  3. とうろ #-
  4. [ 編集]

くだらない公共工事に税金を使うくらいなら研究予算を増やした方が良いし、大学教授なんて五年間の更新性にすればいいと思います。まあ、国会議員なんて学術研究とは無縁の人が多いですからねえ・・・。
  1. 2008/10/13(月) 15:27:25 |
  2. URL |
  3. 日航太郎 #-
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